間取りの紹介

我が家が購入した土地は、図にするとこんなところです。











方位は若干西に振れていて、南側(厳密に言うと南南西くらい)に6mの前面道路があります。東側には8mの生活道路がある東南角地です。

前面道路は西に向かって緩やか~に下る傾斜があるので、東の生活道路とは20〜30センチくらいの高低差とブロック積みの擁壁があります。
なので、駐車場は南西角にほぼ固定。

南東角が庭で、土地の北半分に家を建てるようになります。












生活道路から距離をとるために西側に寝室を配置し、朝日が入る東側をLDKにしました。

南西角に駐車場が固定なので、リビングの窓から庭を見れるという点からも、セオリー通りの配置のはずです。


ちょっと一般的ではないのが、玄関の位置。我が家の配置であれば、玄関は家の中心にくるのが王道プランだと思います。

駐車場に近い位置に玄関があれば、荷物が多い日や雨の日の利便性が高まります。また、廊下兼玄関ホールが家の中心にある四つ葉のクローバーのような間取りのほうが、各部屋への動線も短く済みます。

それを理解しながらもあえて玄関を東側に持ってきたのは、「リビング・ダイニングという比較的パブリックな空間と寝室・水回りなどのプライベート空間を分けたかった」というのが一番の理由です。
玄関から直接プライベート空間に行ける、見えるという状態がなんとなく嫌でした。


また、我が家は平屋の2人暮らしにしては珍しく、トイレが2つあります。
夫婦ともにゆっくりトイレに入りたい派で、なおかつ自分や相手が使用直後のトイレに入りたくない。現在のトイレが1つしかないマンションでたびたび勃発する争いを回避したいというのが理由です。

2つのトイレの位置については、帰宅してすぐ行ける玄関ホール内と、入浴前後に使用しやすい洗面所の近くを希望。そうしたとき、玄関が家の中心にあると、コンパクトな平屋の西半分にトイレが2つあるプランになります。

全体的にバランスが悪いというのもそうですが、トイレは各居室(特にLDK)から距離を取り、できれば2枚以上ドアを隔てて配置したいというのもマストだったので、東のパブリックエリアと西のプライベートエリアに1つずつトイレを配置するために玄関を東側に持ってくることにしました。

ここから余談ーートイレの位置は衛生管理上とても重要です。学校給食施設の衛生管理基準では、食品を扱う場所から直接出入りできないようにし、3m以上離す、と定められています。日頃から生ものや二枚貝を避けたり、体調不良時は出勤しない等の対策がとれる調理師の方と違って、家庭のトイレはどんな体調のときも家族全員が使います。にも関わらず、衛生面が考慮されていない、LDKから直接出入りできるようなプランは普通にありますし提案されます。。。最も危険な汚染源であるトイレの位置、ぜひ意識してみてください。ーー余談おわり


豪邸でもないのに長めのアプローチについては、庭の緑を抜けてくる素敵な小道を作ればいいじゃないということで(実際そんな心の余裕があるかどうかは別として)落ち着きました。

来客がインターホンを押してから玄関に着くまで庭を楽しみながら歩いてもらえますし、その間こちらは見られたらやばいものを隠したりする時間を稼げます。

また、玄関が奥まったところにあることで、往来から丸見えになりにくく、プライベート感も生まれますので、長いアプローチにもメリットはあります。

とはいえ、私は生まれついての面倒くさがりなので、駐車場で車を降りたら100%庭をショートカットします。アプローチを通ることはほぼほぼないと言い切れます。

そこで、来客用の長いアプローチ(ピンク)と、家族用のショートカットルート(オレンジ)を作ることにしました。








実はアプローチについて悩む前に、隣り合ったテラスと玄関ポーチの素材で迷っていました。
定番のウッドデッキと洗い出しなどのコンクリートポーチにするか、どちらもタイルにするか、いっそ手入れが大変になるのを覚悟で全部木にするか……いろんな施工例を見ては決めかねていました。

テラスを使う生活をほとんど経験したことがなかったので、ウッドデッキなどを作ったところで本当に使うのか?塗装などのメンテナンスは可能なのか?という不安も大きかったです。

並行して浮上してきたのが庭のショートカット案。
テラスとポーチの高さを揃えてコンクリート素材にすることで、普段は便利なショートカットルートとして使い、季節の良いときは広めのテラスにすればいいじゃない!とひらめいたのです。

コンクリートならメンテナンスや劣化の心配も少なく、実際暮らしてみたらテラスを使わなかった…という場合も「いいえこれはデカめのアプローチ」と思えば平気です。
基礎と一体としてしまうことで、雑草の処理が必要なくなるというメリットも。


我が家の南面の軒は外壁から90㎝出すのを基本としていますが、テラス・玄関ポーチ部分はベッドルーム側よりも外壁が90㎝引っ込んでいる段違いのような形になっています。
ですがテラス・玄関ポーチ部分の軒については段違いにせずベッドルーム側と面を合わせることで、180㎝ほどの深い軒を出しています。(図の点線が軒のイメージです)

リビングに入り込む夏の日差しや、外壁への雨がかりを防ぐことができますし、アプローチとして使用する場合も、ほとんど軒の下を通って移動できることになります。


二転三転したプランでしたが、中々良くできたな〜と思っています。

作ったのは建築士の方ですが。さすがです!

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