建築家・工務店を決めるまで

 我が家は設計・管理を建築士の方に、施工を工務店の方にお願いする形で家を建てています。

それぞれ別に依頼をしたわけではなく、工務店が建築士との協働をコンセプトにしているところだったので、セットでお願いをしています。


この形で家づくりに臨むことを決めた一番の理由は、とにかく自由度が高いということ。
家づくりにおいて希望を叶えられるかどうかには色々な事情が絡んできますが、

1. 耐震・耐火などの性能に影響があること
2. 予算的な問題で採用できないこと
3. メンテナンス性に影響があること
4. 施工性に影響があること
5. メーカーのルール上採用できないこと

などがよくあるパターンかと思います。
1・2はどうしようもないですが、3~5はどこに設計・施工をお願いするかで選択肢の幅が変わってきます。
特に、造作建具や左官壁、オーダーや海外製の設備、ちょっと工夫した納まりなど、建築雑誌ではよく見るけど大多数の人は採用しないような仕様については、3~5が大きく影響すると思います。

普段そういった仕様で施工をしない・したことがないハウスメーカー・工務店に依頼をしても、大抵の場合で断られるはずです。
相場よりかなり割高な価格設定で遠回しに断られるパターンも。。。

これはそういったハウスメーカーや工務店が悪いという話ではなく、仕上がりを保証できない依頼を受けないようにするのは設計・施工をする側としてあるべき態度だと思います。

なので、そういった仕様を希望する場合は、施主側が慎重に依頼先を選ぶことが重要だと感じます。


私たちの家づくりは、家賃補助ありの賃貸に不満もなく、子供もおらず、住宅資金は一切貯めていない(なんなら新車の一括購入と奨学金の繰り上げ返済をしたばかり)というタイミングで始まりました。
なんとなく入った某ハウスメーカーの住宅展示場で出会った営業さんの主導でどんどん話が進んでいってしまったのです。はい。馬鹿です。

結果としては、良い感じの土地が見つかり、住宅ローン減税も13年受けられそうで、定年までにローンも返せるので、そこまで悪いタイミングではなかったです。(ただしウッドショックおまえはゆるさない)

ですが、私たちの家づくりは、希望する細かな仕様や空間を某ハウスメーカーでは叶えられない、でも他にどこに頼めばいいか分からない(問い合わせしても頼んでもぴんとこない)という期間が4~5カ月ありました。


そんな中で、Instagramでふと見かけた内覧会のお知らせに目が留まり、参加してみることにしました。

そこで私たちを出迎えてくれた建築士の方を見た時、このおじさんどこかで見たことがあるような…と引っかかるものがありました。

そして軽くお話をさせていただくことになり、私たちの希望をまとめたイメージシートを見ていただきました。

すると、某ハウスメーカーでは断られていためんどくさい仕様を、その建築士の方はやりたい!と言ってくれました。久々に建具を作れる・キッチンを造作できると喜んでくれるだけでなく、建築士としての長い経験の中から、難しい仕様を叶える工夫も提案してくれます。

工務店の方も、建築士との協働がコンセプトになっているだけあってか、面倒な施工を(たぶん)嫌がらずにやってくれそうです。

停滞していた家づくりが、やっと一歩前進した瞬間でした。

その後、プランをいくつかいただき修正をした後、建築士の方の提案、予算感、営業の方含めた相性なども確認し、正式に依頼をさせていただきました。


また、これは途中で分かったことでしたが、その建築士の方は私が以前からブログをチェックしている方でした。(おじさん既視感の正体)

2015年頃にたまたまブログを発見し、心惹かれるものがあったのですが、HPや作品集もなく、最近ではブログも年に1回くらいしか更新していないのでなんとなく候補から外していたのですが、まさかこんなルートで依頼をすることになるとは思いませんでした。

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